売買決済の実務|必要書類

不動産売買決済の必要書類|仲介担当者向け・売主/買主別チェックリスト

売買契約が終わりました。決済までに、売主と買主に何を用意してもらえばよいですか?

個人どうしの中古戸建ての売買で、決済は1か月後です。買主は住宅ローンを使います。売主・買主それぞれに書類の案内を出したいのですが、誰に何を頼めばよいのか、漏れのない一覧がほしいです。

売主は権利証・印鑑証明書・実印、住宅ローンを使う買主は住民票・印鑑証明書・実印です

令和8年10月5日以降に申請する登記では、買主さんの住民票の写しを「本籍地の記載あり・マイナンバーの記載なし」で取っていただきます。国籍等の確認も、この1通で済みます。

売主買主
登記に使う書類登記識別情報または登記済証(権利証)/印鑑証明書(作成後3か月以内)住民票の写し(本籍地の記載あり・マイナンバーの記載なし)/印鑑証明書(住宅ローンを使うとき。作成後3か月以内)
印鑑実印認印(住宅ローンを使うときは実印)
本人確認運転免許証、マイナンバーカードなど(顔写真つきのものがなければ、ほかの書類を組み合わせます)運転免許証、マイナンバーカードなど
登録免許税の計算に使うもの固定資産税の課税明細書の写し(なければ、司法書士が評価証明書を取ります)—

一覧のほかに書類が要るかは、司法書士が確かめます

登記事項証明書と売買契約書から、次の2つを見ます。権利証の有無や、買主さんがご自身で住むかどうかは、売主さん・買主さんにうかがいます。

  • 登記簿の売主さんの住所・氏名が、いまと同じか?違っていれば、売買の登記と同時に住所変更登記(氏名が違えば氏名の変更の登記)をします。住民票の写しや戸籍は、こちらで取ることもあります。
  • 売主さんが、私道の持分を持っていないか?持っていれば、契約書の物件の表示に私道の持分が入っているかを見て、入っていなければ担当者の方にお知らせします(私道の持分がある売買)。

一覧のほかに書類が要る場面と、司法書士がすること

加わる書類・手続司法書士がすること
売主さんの住所・氏名が登記簿と違う住所の変更なら住民票の写しや戸籍の附票の写し、氏名の変更なら戸籍が加わります。書類を先に集め、決済の日に売買の登記と同時に申請します(住所変更登記の義務化)。
権利証が見つからない権利証の代わりに、本人確認情報を添付します(権利証が見つからない売主さんの決済)。売主さんと面談して、本人確認情報を作成します。
売主さんのローン(抵当権)が残っている売主さんご本人から金融機関へ、一括返済を申し込んでいただきます。申込みの締切りは金融機関ごとに違うので、早めに申し込んでいただくよう売主さんに連絡します。抹消の書類の受け取り方は、金融機関と打ち合わせます(住宅ローンが残る物件の売却)。
買主さんがご自身で住む家を買う住宅用家屋証明書を添付すると、建物の所有権移転と抵当権設定の登録免許税が軽くなります。買主さんが入居する前に登記するときは、買主さんに書いていただく書類が加わります。要件にあたるかを見て、住宅用家屋証明書を市区町村から取ります。
買主さんが外国籍国籍・地域が記載された住民票の写しがあれば、住所の証明と国籍等の確認を兼ねられます。住民票がない方は、旅券の写しと日本語訳などを使います。使える書類を一つずつ確かめ、買主さんに連絡します。
売主さんが海外に住んでいる印鑑証明書の代わりに、住んでいる国の日本大使館・総領事館で取る署名証明を使います。登記簿の住所が日本の前の住所のままなら、住所変更の登記に使う在留証明も同じところで取ります。売主さんご本人が出向いて取るので、日数がかかります。取り方と、日本へ書類を送る段取りを、売主さんに連絡します。
売主さんが法人申請書に会社法人等番号を書けば、法人の印鑑証明書は添付しなくて済みます。法人の売主さんに用意していただく書類をお伝えします(法人が売主の不動産決済)。
不動産が共有共有者全員の権利証・印鑑証明書・実印が要ります(共有名義の不動産を売るとき)。共有者ごとに書類の一覧をつくります。

担当者の方からいただきたいもの

最初のお問い合わせは、相談欄の3点で足ります。ご依頼のときに、分かっているものから次をお送りください。

  • 決済の予定日と場所未定なら、見込みの時期で結構です。
  • 権利証があるかどうか売主さんに確かめていなければ「未確認」とお書きください。
  • 物件の登記事項証明書重要事項説明のために取ったものでも結構です。最新のものは司法書士が取ります。
  • 売買契約書の写し当事者と物件の表示、所有権が移る時期の定めを見ます。
  • 売主さん・買主さんの金融機関名住宅ローンがある場合です。登記に使う書類は、司法書士が金融機関とやり取りします。

司法書士から、ひとこと

執筆・監修者の小野田敦士

小野田 敦士

  • 司法書士
  • 行政書士
  • 宅地建物取引士

基本の書類は、売主さんと買主さんで決まっています。案件によって足されるものがあるので、そろえる前にご連絡ください。

この案件のご相談

この場面で、当事務所ができること

  • 登記簿と契約書から、売主さん・買主さんそれぞれの書類の一覧をつくります
  • 住所・氏名の変更の登記が要るときは、書類のそろえ方から申請までご案内します
  • 抵当権の抹消と設定の書類を、金融機関とやり取りします
決済予定日
未定なら「◯月下旬」など見込みで構いません。
物件の所在地
市区町村までで足ります。土地・建物がいくつあるかも分かれば添えてください。
権利証の有無
未確認なら「未確認」とお書きください。

決済予定日・物件の所在地・権利証の有無が分かれば、この案件で要りそうな書類をお返事します。

この案件を相談する受付 10:00〜19:00/見積もりは無料です。個人名・地番は最初のご連絡では不要です。「売主・買主の必要書類」で引き受けることを見る

決済の必要書類で、よく聞かれること

住民票にマイナンバーが載っていてもよいですか?

登記には、マイナンバーの載っていない住民票の写しを使うので、載っているものは取り直していただきます。取るときに「マイナンバーの記載なし」を選んでください。

印鑑証明書は、いつ取ってもらえばよいですか?

売主さんと、住宅ローンを使う買主さんの印鑑証明書は、登記を申請する日に作成後3か月以内のものを使います。決済の予定日から逆算して、いつ以降に取ればよいかをお知らせします。決済まで日がないときの進め方は、決済日が近いのに書類が揃わないにまとめています。

次の案件では、いつ司法書士に頼めばよいですか?

買付が入った段階で、ご依頼いただけます(依頼の時期)。

この記事に出てくる言葉

この記事は、一般的な個人間の売買を想定した説明です。必要な書類や手続は、当事者・物件・融資の条件によって変わります。実際の案件では、担当する司法書士にご確認ください。