売買決済の実務|抵当権の抹消

住宅ローンが残る物件の売却|チャートで分かる、抵当権の抹消までの流れ

売主さんの住宅ローンが残っています。何をお願いすればいいですか?

マンションの売却で、決済は1か月後の予定です。売主さんには住宅ローンが残っていますが、売買代金で返せる見込みです。抵当権の抹消が要ると聞いたものの、売主さんにいつ何をお願いすればよいのかが分かりません。

決済の日は、入金の確認から書類の受け取りまで、司法書士が動きます

抵当権の抹消の書類は、返済が終わってからでないと金融機関が出せません。決済の日は、入金を確かめ、一括返済をして、金融機関から書類を受け取るところまでが続きます。ここを動くのは司法書士です。売主さんにお願いするのは、金融機関へ一括返済を申し込んでいただくことです。

申込みの締切りは金融機関ごとに違います。いつまでに申し込んでいただくかと、そのとき何を伝えればよいかは、司法書士から売主さんにお伝えします。

  • 買主さんから売主さんへ、代金が振り込まれます

    決済の場で手続します。

  • 入金を確かめて、一括返済をします

    売主さんの口座から金融機関へ返します。

  • 金融機関が、抹消の書類を渡してくれます

    返済が確認されてからになります。司法書士が受け取りに動きます。

  • 所有権移転とあわせて、法務局へ申請します

    受け取った書類の日付や物件の表示を見てから出します。

登記簿に残っている抵当権と、借入先を司法書士が確かめます

登記事項証明書をいただいた時点で見ます。

  • 登記簿に、どの抵当権が残っているか?いま返済中のもののほかに、返し終わっているのに抹消していない古い抵当権が残っていることがあります。そのときは、抹消の登記が2件になります。
  • 借入先はどこか?決済の日までに書類を渡してくれるところと、返済の確認がとれてから郵送してくるところがあります。どちらかで決済の日の進め方が変わるので、司法書士が金融機関に確かめます。
  • 売る物件のほかにも、一緒に担保に入っていないか?共同担保目録を見ます。売主さんのほかの不動産も担保に入っていると、どこまで抹消するかを金融機関と決めることになります。

書類がいつ渡されるかで、決済の日の進め方が変わります

選ぶと、その先だけが出ます

抹消の書類は、決済の日に受け取れるとは限りません

売主さんや金融機関から聞いている範囲で結構です。

売主さんに住宅ローンが残っている

抵当権の抹消に使う書類は、決済の日に受け取れそうですか

3とおりを、まとめて見る

決済の日に受け取れる

所有権移転とあわせて、決済の日に申請します

  • 金融機関が用意する抵当権抹消の書類
  • 売主さんから金融機関への、一括返済の申込み

金融機関の窓口で受け取ることも、決済の場に持ってきてくれることもあります。どちらになるかは司法書士が確かめます。

あとで郵送だと聞いている

所有権移転は決済の日に申請し、抹消は書類が届いてから

  • 金融機関が用意する抹消の書類(郵送)
  • 買主さんの金融機関への、申請の時期の連絡

届いた書類の中身を確かめてから申請します。時期は、買主さんの金融機関と合わせます。

分からない・まだ確認していない

司法書士が金融機関に確かめます

  • 売主さんの借入先の金融機関名
  • 決済の見込み時期

担当者の方から聞いていただく必要はありません。抹消が何件になるかも、あわせて確かめます。

  • 一括返済の申込みの締切りは金融機関ごとに違います。いつまでに申し込むかは、司法書士から売主さんにお伝えします。
どうなるか司法書士がすること
決済の日のうちに書類を受け取れる返済を確かめたあと、金融機関の窓口で渡してくれます。決済の場に持ってきてくださることもあります。受け取りに出向き、その日のうちに所有権移転とあわせて申請します。
返済の確認に日数がかかる決済の日には書類がそろわず、あとから郵送で届きます。買主さんの金融機関に段取りをお伝えし、申請する順番と時期を合わせます。届いたら、記載漏れを見てから申請します。
返し終わった古い抵当権が残っているその分の抹消の登記も加わります。当時の金融機関に書類を出してもらいます。合併や商号変更があれば、そのつながりが分かる書類もそろえます。
売る物件のほかも担保に入っている抹消する範囲を決めることになります。共同担保目録で担保の範囲を見て、金融機関と打ち合わせます。
分かれ道の全体を、図で見る
住宅ローンが残る物件の売却の流れ図。司法書士に借入先を知らせ、司法書士が登記簿と共同担保目録を見て金融機関に書類の渡し方を確かめ、売主さんが一括返済を申し込み、決済の日に入金を確かめて一括返済をする。その日のうちに抵当権の抹消の書類を受け取れれば所有権移転とあわせて申請し、受け取れなければ郵送で届いてから申請する
抹消の書類をその日のうちに受け取れるかどうかは、金融機関ごとに違います。どちらになるかは、司法書士が決済の日より前に金融機関に確かめます。

担当者の方からいただきたいもの

売主さんに住宅ローンが残っていると分かった時点で、次をお知らせください。

  • 売主さんの借入先の金融機関名支店までは分からなくて構いません。書類の渡し方を、司法書士が金融機関に確かめます。
  • 決済の見込み時期一括返済の申込みの締切りから逆算して、いつ申し込んでいただくかをお伝えします。
  • 物件の所在地か、登記事項証明書重要事項説明のために取ったものがあれば、その写しで足ります。残っている抵当権と共同担保を見ます。

司法書士から、ひとこと

執筆・監修者の小野田敦士

小野田 敦士

  • 司法書士
  • 行政書士
  • 宅地建物取引士

返し終わったのに抵当権が残ったままの物件があります。抹消の書類は金融機関から受け取りますが、決済の日のこともあれば、あとで郵送のこともあります。金融機関名だけ、先にいただければ十分です。

この案件のご相談

この場面で、当事務所ができること

  • 登記簿と共同担保目録を見て、抹消する抵当権を確かめます
  • 一括返済の申込みの締切りを、司法書士から売主さんにお伝えします
  • 決済の日に、金融機関へ抹消の書類を受け取りに動きます
決済予定日
未定なら「◯月下旬」など見込みで構いません。
物件の所在地
市区町村までで足ります。土地・建物がいくつあるかも分かれば添えてください。
権利証の有無
未確認なら「未確認」とお書きください。

売主さんの借入先の金融機関名、決済の見込み時期、物件の所在地をお知らせください。書類がいつ渡されるかを金融機関に確かめて、進め方をお返事します。

この案件を相談する受付 10:00〜19:00/見積もりは無料です。個人名・地番は最初のご連絡では不要です。「売買決済の依頼」で引き受けることを見る

ローンが残る物件の売却で、よく聞かれること

抵当権の書類は、売主さんの手元にありますか?

ありません。抵当権を設定したときの書類は、金融機関が持っています。返済が終わると、解除証書などと一緒に金融機関から出ます。売主さんのお手元にある権利証は、所有権のほうのものです。

一括返済の手数料はかかりますか?

かかるかどうかも金額も、金融機関によって違います。一括返済の申込みのときに金融機関から案内があるので、その内容は司法書士が売主さんからうかがいます。

売買代金だけでは返しきれないときは、どうなりますか?

金融機関との話し合いが要ります。進め方が変わるので、返しきれないかもしれないと分かった時点でお知らせください。何が必要かを金融機関に確かめます。

決済の時間は、いつごろにすればいいですか?

金融機関の窓口が開いているうちに、入金の確認から抹消の書類の受け取りまでを済ませます。時間が遅くなるほど、その日のうちに動ける幅が狭くなるので、日時を決めるときにご相談ください。

抹消の費用は、どちらの負担になりますか?

売主さんのご負担とすることが多いので、見積もりでは売主さん分として分けて書きます。

この記事に出てくる言葉

この記事は、一般的な個人間の売買を想定した説明です。必要な書類や手続は、当事者・物件・融資の条件によって変わります。実際の案件では、担当する司法書士にご確認ください。