売買決済の実務|依頼の時期

売買決済の司法書士へ依頼するのはいつ?チャートで分かる、買付から決済までの流れ

買付が入ったところです。司法書士さんには、いつ声をかければよいですか?

中古戸建ての買付が入り、売買契約はこれからです。決済は来月の下旬になりそうです。司法書士さんに連絡するのは契約が済んでからだと思っていました。契約書もまだできていませんし、売主さんの権利証があるかも確かめていません。この段階でご連絡してもよいものでしょうか。

買付が入った段階で、ご連絡ください

契約書や権利証がそろっていなくても大丈夫です。日数のかかる案件かどうかは、登記事項証明書を見るまで分からないので、買付の段階でご連絡いただくのがいちばん確実です。物件の住所をいただければ、売買の前に別の登記が要るかどうかを司法書士が調べます。

お知らせいただくこと司法書士がすること
買付が入ったころ(契約の前)決済の見込み時期、物件の所在地、権利証があるかどうか。ご依頼いただくときは、物件の住所も。権利証が見当たらないときや、決済に来られない方がいるときは、その方のご連絡先も教えてください。登記簿を見て、住所変更や相続の登記が要るかを調べます。面談が要るときは、ご本人にご都合をうかがって日時を決めます。課税明細書の写しと借入予定額があれば、費用の見積もりも出します。
売買契約の直後売買契約書の写し、売主さんのローンの借入先、買主さんの融資の金融機関名。契約書の物件の表示を登記簿と照らし合わせます。売主さんの住宅ローンの抵当権の抹消と、買主さんの抵当権の設定について、金融機関と書類のやり取りを始めます。
決済の日時と場所が決まったころ決済の日時と場所、売主さん・買主さんのご連絡先。当日の持ち物と、用意していただく書類の一覧をご案内します(決済の必要書類チェックリスト)。

早めのご連絡が生きるのは、決済の前に日数がかかる案件です

売主さんの住所・氏名が登記簿と違う案件、登記簿の名義人が亡くなっている案件、権利証が見当たらない案件、決済に来られない方がいる案件は、戸籍の附票や戸籍の取り寄せ、ご本人との面談に日数がかかります。どれにあたるかは、登記簿と、担当者の方から聞いた事情をもとに、司法書士が確かめます。

日数がかかる案件で、司法書士がすること

選ぶと、その先だけが出ます

売主さんの事情しだいで、契約までにすることが変わります

売主さんから聞いている範囲で結構です。登記簿を読む必要はありません。

買付が入った

売主さんについて、当てはまるものはありますか

4とおりを、まとめて見る

引っ越しや結婚で、登記簿と住所・氏名が変わっている

契約から決済までのあいだに、書類を集めます

  • 登記事項証明書の写しか、物件の所在地
  • 決済の見込み時期

要る書類は、何回引っ越したかで変わります(売主さんの住所が登記簿と違うとき)。決済の日に、売買の登記と同時に申請します。

権利証が見当たらない

面談の日を先におさえます。決済の日より前に作るものです

  • 決済の見込み時期
  • 売主さんがいらっしゃる場所

司法書士が売主さんと面談して、権利証の代わりになります(売主の権利証が見つからないとき)。

名義が亡くなった方のままになっている

戸籍を集めるところから始めます

  • 物件の所在地か登記事項証明書
  • 決済の見込み時期

相続人が何人いるかで日数が変わります(相続登記が終わっていない物件を売るとき)。

どれも無い/分からない

まず一報ください

  • 決済の見込み時期
  • 物件の所在地
  • 権利証があるかどうか(未確認で結構です)

契約の前にいただければ、登記簿を見て、日数のかかることがないかを調べておきます。

  • 書類がそろう前でも構いません。
必要になること司法書士がすること
売主さんが引っ越している/結婚・離婚で氏名が変わっている売買の登記と同時に、住所・氏名の変更の登記が要ります。住民票の写しや戸籍の附票の写し、戸籍を先に集め、決済の日に売買の登記と同時に申請します。売主さんから義務化について聞かれたときは(住所変更登記の義務化)。
登記簿の名義人が亡くなっている売買の登記より前に、相続の登記が要ります(名義と登記簿のズレ)。相続人を確かめる戸籍を集めます。遺産分割協議書に相続人全員の実印と印鑑証明書をいただくことが多く、相続人が多いほど日数がかかります。
売主さんの権利証が見当たらない権利証の代わりに、本人確認情報を添付します。売主さんと面談し、本人確認情報を作成します(権利証が見つからない売主さんの決済)。
売主さん・買主さんが決済の場に来られない決済の前に、ご本人と会う日を別に設けます。ご自宅や入院先にうかがい、ご本人の確認をして、書類に署名と押印をしていただきます(売主が決済に出席できないとき)。
私道に面している契約書に書く物件に、売主さんが持っている私道の持分を含めます(物件の照合)。私道の持分を調べ、契約書に書く物件を契約の前にお知らせします。
分かれ道の全体を、図で見る
売買決済の司法書士へ依頼する時期の流れ図。買付が入った時点で一報し、売主さんの住所・氏名が登記簿と違うか、権利証が見当たらないか、名義が亡くなった方のままかで、契約から決済までのあいだにすることが分かれる
買付が入ってから決済までの流れです。売主さんの事情しだいで、契約までのあいだに動き出すものが変わります。

最初のご連絡で、いただきたいもの

最初のお問い合わせは、次の3点で足ります。

  • 決済の見込み時期「来月の下旬」のような書き方で大丈夫です。
  • 物件の所在地最初は市区町村までで構いません。ご依頼いただくときに、住居表示か、重要事項説明のために取った登記事項証明書をお送りください。
  • 権利証があるかどうか売主さんに確かめていなければ「未確認」とお書きください。

売主さん・買主さんが個人か法人か、共有かどうか、買主さんが融資を使うかどうかも添えていただければ、早く見積もりをお出しできます。

司法書士から、ひとこと

執筆・監修者の小野田敦士

小野田 敦士

  • 司法書士
  • 行政書士
  • 宅地建物取引士

早すぎるということはありません。買付が入った時点で一報いただけると、契約までのあいだに登記簿を見ておけます。

この案件のご相談

この場面で、当事務所ができること

  • 買付の段階で登記簿を見て、日数のかかる案件かどうかをお知らせします
  • 住所変更や相続の登記に使う書類を、契約から決済までのあいだにそろえます
  • 面談が要る案件では、ご本人と会う日時を決済の前に決めます
決済予定日
未定なら「◯月下旬」など見込みで構いません。
物件の所在地
市区町村までで足ります。土地・建物がいくつあるかも分かれば添えてください。
権利証の有無
未確認なら「未確認」とお書きください。

買付が入った段階で、決済の見込み時期・物件の所在地・権利証の有無をお知らせください。決済までの進め方と、見積もりに使うものをお返事します。

この案件を相談する受付 10:00〜19:00/見積もりは無料です。個人名・地番は最初のご連絡では不要です。「売買決済の依頼」で引き受けることを見る

依頼の時期で、よく聞かれること

契約の前に連絡すると、その時点で費用はかかりますか?

かかりません。ご依頼が決まる前でも、決済までの進め方と、見積もりに使うものをお返事します。

決済の何日前までに連絡すれば間に合いますか?

権利証があって、売主さん・買主さんが決済に来られる案件なら、決済の日が決まってからのご連絡でも、多くの場合は間に合います。住所変更や相続の登記が要るかどうかは、物件の住所をいただければ、司法書士が登記簿を見て確かめます。

売買契約書の案を、先に見てもらえますか?

拝見します。所有権が移る時期の定めも見て、登記の申請で気になる点があればご連絡します。

この記事に出てくる言葉

この記事は、一般的な個人間の売買を想定した説明です。必要な書類や手続は、当事者・物件・融資の条件によって変わります。実際の案件では、担当する司法書士にご確認ください。